オーバー・フェンス、海炭市叙景

オーバー・フェンス』は、佐藤泰志の小説『黄金の服』に収められている短編作品の映画化作品。それと、『海炭市叙景』も続けて観た。これで、『そこのみにて光輝く』も以前みてるので、「函館3部作」を全てみたことになる。

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海炭市叙景』から感想を、全体的に色味は暗くいくつかの短編で構成されている。それぞれの人生を雪が空から降ってくる当たり前のような出来事の日々が淡々と映しだされている。話はどれも重くて北の地の冷たさと相まってヒリヒリ感じることができる。短編が最終的にひとつに繋がって行くと言った感じではなくてそれぞれが独立していた。そこが少し話の深みに物足りなさを感じたが、それは、そこのみにて光輝く を一番最初に観てしまっているからかもしれない。公開の順番としては

  1. 2010年 『海炭市叙景』
  2. 2014年 『そこのみにて光輝く』
  3. 2016年 『オーバー・フェンス』

となっている。

オーバー・フェンス』は、妻と破局し仕事を辞め職業訓練校に通いながらそこで知り合った人達を取り巻いて話ができてる。効果音に動物の鳴き声のようなものが印象的に使われていてすごく奇妙だったり心地よかったり不思議な感じの演出だった。何故そうなのかは観てもらうと納得してもらえると思う。そしてやはり、蒼井優演じる田村聡の好演が光ってた。天真爛漫な無邪気な役それが故に人の心に敏感に過剰に反応してしまう。以前ドラマ、Dr.倫太郎の夢乃の役のよう。あの時は多重人格者の役だったが今回はそういうことではないのだけれど・・・また、オダギリジョーもいつもの影のある役で文句なくハマってた。それで彼が電話越しに言っていた言葉がすごく引っかかった。以下はそれの引用。

俺はさ、普通に働いて 普通に結婚して 子供作って

そういう人間だと思ってたんだけれど 全然違ったんだよ

前の奥さんと会って、やっぱりおれがあいつのことを・・・おかしくしたって思った

おれがいなくなって 元気になってたから

おれさ、全然わかってないんだよね。

今も なんにもわかんないんで

おまえは、自分がぶっ壊れてるっていってたけれど

おれはぶっ壊す方だから

お前よりひどいよな・・・

評価:

映画『オーバー・フェンス』予告編

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